SMTからeMAXIS Slimへの買い替えを考える

画期的だったSTAMインデックスシリーズ

各資産クラスを低コストで運用するにはETFを買うしか無く、最低購入金額が高額(例えば、30万円)だった時代、低コストで個別のインデックスファンドを実現してくれたのがSTAMインデックスシリーズでした。

※2012年4月に住信アセットマネジメント(STAM)と中央三井アセットマネジメント(CMAM)が合併し、三井住友トラスト・アセットマネジメント(SMT)となったことに伴い、STAMやCMAMインデックスファンドの名称が変更されました。
合併のご挨拶およびファンド名称変更のご案内(PDF)

私も2009年からSTAMシリーズにずっとお世話になっていましたが、
2019年4月から主にeMAXIS Slimシリーズに乗り換えました。

既に保有しているSMTシリーズは買い替えるべきか

SMTシリーズとeMAXIS Slimシリーズの比較

低コストインデックスファンド選びで最重要なのは、実質コスト(信託報酬+その他の費用・手数料)です。 SMTシリーズと私が選んだ乗換先の投資信託の 実質コストと売却時に掛かる信託財産留保額の比較が以下になります。
※実質コストはザイ・オンライン 投資信託おすすめ比較[2019]から引用
SMTシリーズ eMAXIS Slimシリーズ
実質コスト(%) 信託財産留保額(%) 実質コスト(%) 信託財産留保額(%)
TOPIX 0.378 なし 0.160 なし
先進国株式 0.535 0.05 0.164 なし
新興国株式 0.778 0.3 0.335 なし
先進国債券 0.528 0.05 0.189 なし
新興国債券 0.710 0.3 0.384(iFree) なし(iFree)

新たに購入する分はeMAXIS Slim+iFree(新興国債券)で問題ありませんね。

SMTシリーズを売却すべきか、保有し続けるべきか

問題は既に購入して、含み益が発生している投資信託です。
含み損なら上場株式等の譲渡損失・配当金・分配金の損益通算との兼ね合いでタイミング判断がおすすめですが、
含み益がある投資信託は、売却しますと含み益に20.315%の税金が掛かります。
STAMシリーズを発売当時(2009年)から購入・積み立てしている方は、それなりの含み益がでていることと思います。
売却か、保有かの判断は、
税金として支払う額が生み出す利益(=含み益×20.315%×想定利回り)と、
乗換によるコストメリット(=税引き前評価額×乗換前投信実質コスト-税引き後評価額×乗換先投信実質コスト-評価額×信託財産留保額(乗換前))の比較になります。

「税金として支払う額が生み出す利益」>「乗換によるコストメリット」なら保有、
「税金として支払う額が生み出す利益」<「乗換によるコストメリット」なら乗換が有利です。

問題は「想定利回り」と保有年数で変わってくることですね。
※さらに付け加えるなら、証券会社ごとのポイント制度も考慮する必要があります。

・ケース1
例えば、私の保有していたSMTグローバル株式インデックスについては、
乗換先をeMAXIS Slim 先進国株式インデックスとして、
評価額 4,000,000円
含み益 1,785,000円
想定利回り 4.00%(参考:JPモルガン・アセット・マネジメント(PDF)
※証券会社のポイント制度は考慮せず

・1年目
「税金として支払う額が生み出す利益」=1,785,000×20.315%×4%=14,805円
「乗換によるコストメリット」=4,000,000×0.535%-(4,000,000-1,785,000×20.315%)×0.164%-4,000,000×0.05%=15,435-2,000=13,435円
「税金として支払う額が生み出す利益」>「乗換によるコストメリット」ですから保有ですね。

ですがN年目には(簡単のために単利計算)
「税金として支払う額が生み出す利益」=14,805円×N年
「乗換によるコストメリット」=15,435円×N年ー2,000円 ですから
その差(630×N年-2,000)を考えると、4年以上保有するなら乗換が有利になります。

ケース2
同様に、私が保有していたSMTグローバル債券インデックスについては、
乗換先をeMAXIS Slim 先進国債券インデックスとして、
評価額 840,000円
含み益 136,000円
想定利回り 1.25%(参考:JPモルガン・アセット・マネジメント(PDF)
※証券会社のポイント制度は考慮せず

・1年目
「税金として支払う額が生み出す利益」=136,000×20.315%×1.25%=345円
「乗換によるコストメリット」=840,000円×0.528%ー(840,000-136,000×20.315%)×0.189%-840,000×0.05%=2,900-420=2,480(円)
「税金として支払う額が生み出す利益」<「乗換によるコストメリット」ですから売却して乗換ですね。

・N年後(簡単のために単利計算)
「税金として支払う額が生み出す利益」=345円×N年
「乗換によるコストメリット」=2,900円×N年ー420円
 ですから乗換後のメリットも年々大きくなります。

おおざっぱに言うと、含み益、想定利回りが高いほど保有し続けた方が得な可能性が高くなります。
証券会社のポイントを考慮する場合は、実質コストの割引として計算してください。

まとめ

新規購入は超低コストインデックスファンドでOK,
買い替えるかは含み益、想定利回り等から計算する必要がある

投資のヒント, 運用方針

Posted by totsuoitsu